Drawic stuido の これから
2020年7月11日
世の中は思いもよらない事がおきる事があります。事件、事故、色んな自然災害、そしてこのコロナ禍。今後のDrawic studioのありかたについて。
なんでも出来ます?
Drawic studioは2016年1月1日にたちあげました。
当初はデザイナーとして活動していた筆者(川田ヒデホ)と、イラストレーターのサユが活動する場として金沢市にスタジオをつくりました。
2016年当初は多種多様な業務を請け負っており、それこそ依頼さえあればなんでもこなすような状況。
筆者がもともとテレビ制作会社で働いていた経緯もあり、一番多かったお仕事はテレビ番組の美術素材の制作。
一口にテレビ番組の美術素材といってもその内容は多種多様で、フルCGのオープニング映像、実写映像を加工したアバンタイトル、番組ロゴデザイン、テロップデザイン、テロップアニメーション、地図CG、解説CG、再現CG、それこそ実写パート以外の素材はなんでも作る、という感じでした。
映像関係でいえば美術制作以外にも、現場に一眼レフにリグをつけて実際に撮影にでかけたり、ミニ番組のディレクターを単発でしたり、TVCMの絵コンテ作成、企画、編集など、それこそ本当になんでもしました。
さらには映像関係にとどまらず印刷関係のポスターデザインや、新聞広告の作成、はたまたWEB関係のデザイン、コーディング、プログラミング、依頼さえあればなんでもしていたものです。
ほんと「デザイン関係のなんでも屋」ですね。
その一方で、Drawic studioを立ち上げた2016年より、いえ、さらに前の筆者が独立した2010年当初より、ずっと続けていたお仕事が「絵を描くお仕事」です。
この様に2010年からずっと「絵を描くお仕事」とそれ以外の「多様なデザイン業務」この二つを平行して続けていたのです。
シンプルである事
そして、そんなお仕事をつづけてちょうど10年目の今年2020年、世界は今コロナ禍にみまわれてます。
世の中は思いもよらないことが起きるものです。
この変革がおとずれる世の中でどう生きていくか。
私たち二人のとった選択は「シンプルである事」です。
若い頃、美大の教授だったと思うのですが、当時言われた言葉を今になって強く思い出します。
「なんでも出来るという事は、何も出来ないという事なんだよ」
学生の当初は筆者にはあまり理解できませんでした。「なんでも出来た方が得じゃないの?」って思ってました。でも今になってやっと理解できるのです。
人生の時間は有限です。人生の時間を100とした場合、何か1つの事だけをやる場合はその1つに100の時間をあてればいいのです。
その一方、色んな事をやろうとすると、それぞれに20であったり15であったり、30であったり、有限である時間を少しずつ細分化して割り振っていかないといけません。
1つの事に100の時間を割り振れた人は、それだけ1つの事に深くなっているのに対して、
色んな事に100の時間を割り振った人は、やった事の幅は広がったが、どれも中途半端に終わっている可能性があります。
同じ能力の人が100をかけた仕事と、10しかかけてない仕事。やはり100かけた方が最高の仕事である可能性が高いのではないか。
美大の教授がいっていた「なんでも出来るという事は、何も出来ないという事なんだよ」とはこの事だと思うのです。
大きな組織であれあば、1人の100の時間をたくさん集めて、千、万、億と膨大な時間を作り出す事も可能だと思います。
ただ私たちは二人だけでお仕事をしている小さな小さなスタジオです。
どんなに頑張っても時間は200です。
「なんでも出来るという事は、結果的に何も出来ない」という事になってしまうのです。
私たちの様な小さなスタジオがこの世の中を生きていくためには、何かに特化する必要があるのです。
では何に特化するのか?
「最高の仕事をするためには、最高に好きな事を仕事にする」
これしかないと思うのです。
そのために生き方をシンプルにします。
今後はDrawic studioはイラストレーターの川田ヒデホとサユが活動する「絵を描くお仕事」専業のスタジオとなります。
今後とも何卒よろしくお願い致します。
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